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車窓

車に乗っている時に見える、車窓を流れていく景色。小さい時から好きで大人になった今でもどうしても惹かれてしまう。

子供の頃はよく車で遠出をする度に車酔いをしていた。母親に外の景色を見たら良くなるからと言われて車から外を見ることが多かった。高速で流れる木々、キラキラした木漏れ日、見え隠れする夕日、車と並行して飛ぶ遠くに見えるの鳥。

毎回違う景色を見せてくれる車窓は、写真を飾る額みたいで、大人になった今でもワクワクする。今凄く綺麗な景色だったな〜と思った時は刹那で、もう一度見たいと思っても車は走っているからどうにもならない。数年前からその瞬間を撮りたくて子供の頃と同じように車窓を眺めながら、なんとなく写真を撮っている。

後日現像に出して写っていた写真は僕がその時みたそれとは違い、ブレブレで上手く写っていない。その時に写したいものが写っていなくて、想像していたものとは違うけど、僕が見えていなかっただけで車窓を通して確かにそこに流れていた景色を記録した写真だと思うとなんか不思議な写真な気がする。

この間車内から撮影した写真もきっと上手く写っていない。

かわらないもの

毎年秋が終わり、年の瀬が近づいてくると、家族写真を撮影させて頂く機会が増えてきます。初めましての方から、毎年の記録として撮影している方、結婚式のお手伝いをきっかけにその後も仲良くして下さっている方。僕たちにとって嬉しい再会の季節です。

家族写真の撮影はこれといった決まりは無く、場所も自宅だったり、いつも遊んでる公園だったり、スタジオだったり、撮影内容も様々です。そんな中ひとつの共通点があるとすれば、皆さん「今」と言う時間を家族と楽しく過ごしている事かもしれません。特別な何かを探すという訳ではなく、普段通りの家族の時間を楽しんでいること。僕たちもそんな家族の時間を写真に収めたいと思っています。

家族写真の撮影と聞くと何となく腰が重たくなる印象ですが、何も気負わず、普段通り居てくだされば十分です。少し物足りないような気もするかもしれませんが、今を写した写真はその時の懐かしさと愛おしさをのこしてくれます。(ちなみに我が家の家族写真はどの家族写真の撮影より格好つかずで、ゆるゆるです。)

「普段通り」と言えば昨年この「普段通り」が世の中では大きく変化し、人と人との距離も、コミュニケーションの形式も大きく変化しました。しかしながら撮影する僕から見た家族は、いつもと変わらない家族でした。子供たちは成長したものの、相変わらず恥ずかしがり屋だったり、元気いっぱいで、陽気で。それを見守る両親も笑ったり呆れたり、普段通りの温かい距離感と時間がありました。当たり前かもしれませんが世の中がどんなに変わろうとも家族の中にあるこの見えない温かい距離感のようなものは変わることは無いのだなと改めて感じました。

家族って愛おしい。時には面倒な事もあるでしょう。だからこそ苦楽を共にした家族と過ごした時間は、掛け替えの無い思い出として心にのこっていくのだと思います。

これから少しずつ暖かくなり、春には変わらず桜が咲くでしょう。家族の中にある、目には見えないけど、かわらないもの。これからも大切にしていきたいですね。

カイト

多くの変化を迎えた2020年も終わり、新しい年が始まりました。昨年は大変な事もありましたが、それ以上に皆さんとの出会いに恵まれ、幸せな一年でした。

この先吹くであろう逆風にも、カイトのように向かい風を力に変えて、漂うように柔軟に歩んでいきたいと思います。皆さんにとっても喜びの多い新年となりますよう、祈っております。

心ある道を選び進めるように

穴見春樹/穴見舞

仄かな光

「仄かな光をたずさえて」
baobab×haruka nakamura
guest 田辺玄
これまで様々な分岐点で音楽に支えられ、時には背中を押されて進んでこれました。
音楽の起源は推測でしか分からないので、僕たちは想像する事しか出来ませんが、きっと何かに感謝したり、祈ったり、救う事から生まれたものではないかと思っています。それは今ある音楽も根底は変わっていないのだと感じています。

そんな音楽の力が今の世の中にとても重要で、必要なものだと改めて感じています。

時をこえる

渓山窯ブランドイメージムービーを担当しました。

佐賀県有田町、400年ほど前から焼き物が盛んなこの町に渓山窯という窯元があります。

ちょうど満月の日。朝日に少しずつ照らされ朝を迎える有田の町はとても澄み切っていて

町を走る電車の音が耳に心地よく、窯元に差し込む少しの光がとても綺麗でした。

時を超えて受け継がれる伝統の絵付けは、そんな有田の風景と満月をモチーフにしたもので、

僕がまさに見た有田の山間に浮かぶ満月と同じでした。

人から人へ。また時代が変わってもそこに確かに残っていくひとつひとつの器や作り手の思いは

この有田の地でこれからもひとの手で受け継がれていくのだと思います。

(写真は映像より)

渓山窯

https://arita-keizan.jp/

Produce
  • Manami Matsuo
Design
  • Takenori Sugimura ( OVAL )
Edit and text
  • Azusa Fukunaga
Photograph
  • Akiko Yamaguchi
Web
  • MONBRAN

TOP AWARDS ASIA

TOP AWARDS ASIAにて「AMAKUSA HINOKI PURE ESSENTIAL OIL」が受賞しました。デザイナーの杉村さん、ライターの木下さん、松坂さん、プロジェクトに関わった皆様、おめでとうございます。

The production of essential oil started from the client’s hopes to “raise interest for Amakusa hinoki and to nurture the carriers of the forest”.

When designing the product, one of the aims was to be genderless and age-less, and be suitable in any type of space. When it went under re-branding, the first step was to walk around the ocean and land of Amakusa. On the rocks we witnessed marine plant roots and hemigrapsus sanguineus, along with seaweeds and small fishes living under the ocean. Behind us were mountains of hardwood and coniferous trees. The forest where Amakusa hinoki grows has been passed down from our grandfather’s time. In the forest there was natural water, pure water that trickles down the rocks. Such tranquil forest functions as a natural water container and by giving care to it, natural disasters can be prevented. This is where the concept of “protecting the forest to protect life on land and ocean” has been generated.

For the package, a type of paper named C-liner, which has a high percentage of waste pulp paper usage has been picked. For the coloring,”Grischel” from the environmentally friendly F-color, has been picked. The diffuser made of thinned wood is designed in the shape of half moon, to best represent the texture of wood and growth ring of the trees. In the Japanese wood industry, there is a saying, “trees that are cut down under the night-time sky where there is no moon, can last long.” The phases of the moon influence the earth and living organisms including humanbeings, which makes it a perfect match with aromatheraphy.

AMAKUSAHINOKI PURE ESSENTIAL OIL

Client: Kinokaori Seizousho
Design Company: OVAL
Art Direction & Design: Takenori Sugimura
Project Management & Copywrite: Mayumi Kinoshita
Package Design: Yoichi Yoshinaga
Photograph: Haruki Anami
Country: Japan

 

天草にある五足のくつから歩いて数分の所にある鬼海ケ浦。

長い事、砂浜のある海が好きだと思っていたけど

こうやって見渡す限り丸い石がゴロゴロと

歩く度にカチン、カランと石のぶつかる音が聞こえるなんとも石だらけの浜の音も好きだと思う。

自分の足音と遠くから聞こえる娘の足音と波の音。

リズムのような声のような

どっちにもつかない自然の音が聞こえてくる

角の取れた丸い石は時に引き戻る波のリズムと一緒に見えなくなる。波打ち際の音は、荒々しくそして力強い。

m.

COME G HEAD

COME G HEADのイメージ撮影を担当致しました。ヘアーカラーやデザイン、その人に今一番合う(必要とする)スタイルを提供するお仕事。何を今ゲストが望んでいるのかを理解しつつ、最終的にはカットやカラーリングする作り手の感覚が問われる世界。大袈裟かもしれませんが髪の毛一本、一本の流れまでこだわり抜く姿勢に、とても感銘を受けました。

小さな事でもとことん追求する事、そしていつでも物事を柔軟に考えれる事。僕達もそんな人でありたい。

Design
  • Takenori Sugimura ( OVAL )

秋の色

秋が近づいてきた頃。二人の好きな阿蘇の大草原で、ゆっくりとゆっくりとまた記憶が蘇るように結婚の写真を撮影しました。

これから新たに共に歩んでいく二人の姿は、金色にひかる草原のススキのように強く、美しい光景でした。

くまもとの家と暮らし

くまもとの家と暮らし2020Autumn「特集 食卓はうたう」撮影担当致しました。

料理の見え方、味わいまで変わる器の世界。聞けば聞くほど深く、面白い世界です。

Edit and text
  • Azusa Fukunaga
Design
  • Takenori Sugimura ( OVAL )
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